売れる法則がここに!:マーケティング戦略・戦術の理論と実践
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マーケティングとは?
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マーケティング力アップ
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マーケティングという言葉の広義性・多義性により、マーケティングという言葉がわかりにくくなっています。特に営業との違い、はあまたの混乱の元となっているようです。 私が考えるマーケティングとは、一言で言ってしまえば、マーケティングとは、 売上を上げる活動の全て です。「営業・販売」「リサーチ」「販促・プロモーション」「顧客サービス」などを含みます。さらに正確に言えば、 お客様に価値を提供して対価をいただく全ての行動 だと私は考えています。 お客様に対して、真剣に奉仕し、努力して価値を提供し、そして、それに対する対価として堂々と自信を持ってお金を請求する。それをお客様が正当に評価し、あなたに、そして社員に「ありがとう」と言い、あなたが、そして従業員がこの上ない喜び(とお金)を受け取る。 それがマーケティングの根幹です。 マーケティングの本質は、「価値の提供」と、価値の「対価を受け取る」ことです。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、そのような切り口で書かれたマーケティングの本というのは、実は非常に少ない(私が知る限り、存在しない)んです。それに挑戦した意欲作が、拙著「ドリルを売るには穴を売れ」です。詳細はこちらからどうぞ。
●会社の活動におけるマーケティングの位置づけ 会社は何のために存在するのか? 従業員満足のために存在する? それでもいいかもしれませんが、従業員満足だけでは、会社は存続できませんね。極端な話をすれば、全従業員に年収一千万円以上与えて楽な仕事であれば、従業員は満足するでしょうが、それでは会社はやっていけないわけです。従業員満足は、会社存続の必要条件ではありますが、十分条件では無いのです。 お金儲け? まあそうでしょう、究極的には。しかし、お金は天から降ってくるわけでは無く、お客様から受け取るものです。すると、会社は、「お客様からお金を受け取る」ために存在する、と言い換えることができるんです。そして、この「お客様からお金を受け取る」ための一連の仕事=マーケティングなんです。 え? それでは、会社の全ての仕事がマーケティングになるじゃないかって? すばらしい! よく気づきましたね。 実はそうなんです! ▼会社は利益を出さないと存在できない と単純に考えればいいんです。 マーケティング=会社の存在意義そのもの だと私は考えています。 マーケティング、という言葉に抵抗があれば、お客様に向けた活動、と言い換えても何でもいいですが、とにかく、会社は、お客様に対して価値を提供するために存在しているのです。 マーケティングは、お客様を金づるだと思っているような人には無理でしょう。そんなのは、お客様に見抜かれます。また、そんな考え方をしていると、色々な意味で天罰が落ちます(というか自業自得)。 社員全員がマーケティング担当である、ということになります。製品を開発する、仕入れをする、生産をする、お金を数える、営業する、などなど全ては、「お客様に価値を提供してお金をいただく」ために行っているわけです。
え? 自分の会社ではそんなこと無いって? 「私の仕事は上司を満足することだ?」って? あなたの上司の満足=「お客様からお金をいただく」活動の一環であれば、それでいいですよね。上司の満足=上司の出世、ということであれば、その会社を変えるよう奮闘努力するか、逃げ出すかしましょう。そうしないとあなたも会社と一緒にダメになっていきますよ。 あなたの仕事が開発であろうと、生産であろうと、経理であろうと、それは、すべからく「お客様からお金をいただく」ためにやっている、そのような考え方を社員がしている会社は強いです。そんな会社は、「お客様の役に立てる開発」を行い、「お客様に満足いただける製品を生産」し、「お客様からきちんとお金をいただき管理する」経理と、社員がそれぞれ自分の仕事の目的・役割を把握しているからです。逆に、ダメな会社は、「自分がよければ」「自分が出世すれば」「自分がラクなら」「自分の身が守れれば」という考え方をします。 ですから、マーケティングとは、「考え方」なんです。特定の部署、特定の活動を意味するのではなく、社長以下全社員が意識し、考え続けなければいけない考え方です。「お客様からお金をいただくにはどうすればいいか」「お客様に価値を認めていただくにはどうするのか」という考え方がマーケティングなんです。
●これ以外の考え方はあり得るのか? 異論もあるでしょう、色々。私にとっても、これは現時点の仮説でしかありません。しかし、色々考えた末の仮説です。そこまでに通ってきた色々な考え方を自ら論破してみます。 「うちの会社は、マーケティング発想は無いけど儲かっている」 ありえるかもしれませんね、短期的には。「たまたま」ニーズがあったり、「偶然」人々が欲しがっているモノを「独占的」に手に入れられば、そうでしょう。でもそれでは長期的にダメでしょうね。よりマーケティングに秀でた競合他社が、それを上回る製品を開発したりすれば、それで終わりですから。 「ダイヤモンドをつくっている会社なんか、何の努力もしてないじゃないか」 とんでもない。ダイヤモンドの価値を高めるために、すさまじい努力がされてきました。ダイヤモンドって、実はそんなに珍しくない鉱物らしいんです。しかし、非常に高額。最近では、「スイート10ダイアモンド」のTVCMをデビアスというダイヤモンドシンジケートがやっていました。「給料3ヶ月分のダイヤモンド婚約指輪」 これもデビアス。私の誕生石はオパールですが、「10月の誕生日にオパール」なんていうメッセージを聞いたことすらありません。 「昔は作れば売れた」 いいポイントです!! そうなんです。作れば売れた、昔はそれで良かったんです。だって、TVも冷蔵庫もないところにTVや冷蔵庫を作って売り出せば、それだけで売れたでしょう。しかし、今はそういう時代では無いんです。残念ながら。短期的には、儲かることもありえるでしょう。革新的な技術を独占できたりすればですが。しかし、今は全てのものに代替品があるんです。気に入らなければ、代替品を買うわけです。タイプライターの競合は、他社タイプライターではなく、ワープロ、そして今はパソコンです。コーラの競合はペプシだけではなく、エビアン、お菓子。気分転換という意味では携帯のゲームだってコーラの競合になるんです。そうなると、マーケティングで勝っていく以外に道がなくなった、そういう時代になってしまった、ということです。何らかの理由で原始時代に戻れば、マーケティングを知っていることよりは生産手段を独占している方が強いかもしれませんが、しかし、今はそういう時代では無いんです。 「営業力が強ければ売れる」 そうでしょうね。同じ商品であれば、営業力が強い方が売れるでしょうね。でも営業力が強い、というのは、マーケティングがうまいということの一部ですから(少なくとも私の定義では)、マーケティングがいらない、ということにはそもそもならないですね。 「儲けるためなら、客を騙しても、何をしてもいいんだ」 そうなんですか? そういう考え方そのものは否定しませんが、このサイトの考え方とは合わないので、すみませんがページを閉じてください。そんな方にこのサイトの手法を使って欲しくないので。一つだけ聞かせてください。それで幸せですか?
●マーケティングは誰の仕事か? 結論から言えば、全員の仕事です。極論を言えば、全員がマーケティング思考、お客様志向であれば、「マーケティング部」というのは無くてもいいのです。開発部隊は、「お客様の役に立てる」製品開発が仕事ですし、生産部隊は「お客様に満足いただける品質」での生産が仕事です。営業は言うまでもありません。 言ってみれば、マーケティングとはラグビーのようなものです。最終ゴールである、「お客様の満足、熱狂的愛情」などにむかって、開発、原材料調達などのスタート地点から出発し、生産、広告、配達、サポートなどを通じてボールを順々に渡していくようなものです。誰か一人でもボールを落としたら(ラグビーで言えばノックオン)、その時点で切れてしまいます。ゴールであるお客様満足までボールを運ぶことができません。駅伝のタスキも同じです。誰か一人でもタスキがつなげなければ、つまり誰か一人でもお客様志向で無ければ、お客様満足、お客様からの愛情などを獲得できません。どんなにおいしいレストランでも、レジ打ちで金額のミスなどがあれば、最後の最後で台無しです。どんなに素晴らしい営業部隊を持った会社でも、製品が悪ければどうしようもありません。素晴らしい営業がいても、経理部隊でのミスがあったら、会社の信用問題です。 だから、会社の競争力を強化する、ということは、一人一人がお客様満足を目指して、タスキを早くつなげていくことなのです。マーケティングは、社員全員の仕事なのです。
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