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■売れるマーケティングは他業界から学ぼう!(売れたま!)■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━Vol.004 2003/06/30
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■■■■ 今日のヒント:嬉しい白です♪ ■■■■
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◆ご挨拶
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●このメルマガをぜひ部下・同僚・上司の方やご友人にご紹介くださ
い! 誰かと話してみると、アイディアが深まったりより実現性が高
まったりしますよ。無料の社員教育にもなります! では本日のヒン
ト、ご活用ください!
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まぐまぐ:535 メルマ!:105名 Macky!:21名
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◆お便り紹介
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今回はこんなメールをいただきました! ありがとうございます。
「プロ野球チップスなどモノのマーケティングと同時に、個人的には
サービスのマーケティング戦略についてもいろいろお聞かせいただけ
れば幸いです。週2通あのメールを書かれているのはすごいとおもい
ます、職場の同期にも勧めてみようと思います。」
モノのマーケティングもサービスのマーケティングも同じですよ♪
モノの方が目に見える分、説明しやすいというのはありますけど。同
期の方も購読されれば話し合っていい知恵が浮かびますよね。同期の
方だけではなく、ぜひ上司の方・部下の方にもお勧めください!
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◆今日の売上を上げるヒント:嬉しい白です♪
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●洗剤のコマーシャルってどういうものが思い浮かびますか?
私は、「嬉しい白です、ブルーダイヤ♪」というコピーが「金銀パー
ルプレゼント」という言葉と共に特徴的なメロディに載って流されて
いたのを覚えてます。最近復刻して、また流れてますよね。
●消費者は、洗剤が欲しいのでは無く、白さが欲しい
洗剤を買う理由は、洗剤が欲しい訳では無く、綺麗になった洗濯物が
欲しいわけですよね。当たり前のことなのですが、重要です。
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◆MBA的に言うと?:機能的ベネフィット
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●お客様はドリルが欲しいのではなく、穴が欲しい
マーケティングで良く引用される名言に、この言葉があります。購買
者者が欲しいのは、商品ではなく、その商品がもたらす何か良いこと
ですよね。それを、マーケティングではベネフィット(Benefit)と言
います。日本語では「便益」と訳されたりしますが、広告代理店など
のマーケティング業界では通常ベネフィットと呼ばれます。
●機能的ベネフィット
商品がもたらす直接の利益、洗剤なら洋服を白くする、というベネフ
ィットを機能的ベネフィット(Functional Benefit)と言います。
「じゃあそれ以外のベネフィットがあるの?」と思ったアナタ、鋭い
です。それはまた今度・・・。ヒントですが、ご飯を食べたら、栄養
がとれますが、ご飯を食べる理由はそれだけでは無いですよね??
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◆消費者心理:商品を見ても自分にどう役立つかわからない
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●売り手は、商品知識がある。買い手には無い
売る方は、常にその商品のことを考え、どのように使うかまで熟知し
ています。しかし、お客様にとっては初めてかもしれませんし、深く
考えたことも無いかもしれません。
ですから、商品・サービスをぱっと見ても、自分にどのような良いこ
と(ベネフィット)があるかわかりません。洗剤の場合はわかります
が、それは消費者教育が終わっていて、「洗剤=洗濯物を綺麗にす
る」というのが常識になっているからです。
●当たり前のことが出来ない訳
ベネフィットを売る、というのは言ってみれば当たり前のことです。
が、これがなかなか出来ないのです。ある調査によると、人間は97%
は自分のことを考えているそうです。他人の立場に立つことは非常に
難しいのですね。だから、「売りたい」という気持ちが先行し、それ
がお客様にどう役立つか、という視点をつい忘れてしまうのです。
●ジャパネットたかた 快進撃の理由
テレビで見たのですが、ジャパネットたかたでは、売りたい商品を社
員に実際に使わせてみるそうです。そして、その商品がどのように役
に立つのかを視聴者にわかりやすく説明することで商品の需要を喚起
するという方策を取っています。
例えば、ICレコーダーは、メーカーはビジネスの会議などに、とい
う使い方を提案していました。しかし、社員が使ってみたところ、帰
りが遅い親が子供にメッセージを吹き込んで親子のコミュニケーショ
ンに使いました。また高田社長自身はメモ帳代わりに使ったそうで
す。つまり、ICレコーダーの様々なベネフィットを発見できたんで
すね。親子のコミュニケーションであれば、ユーザー層はぐっと広が
りますよね。
「30分録音出来るICレコーダー!」
「子供さんや、親しい人とのメッセージを交換できます!」
では、どちらが魅力的な商品ですか?? くどいようですが、消費者
は「録音機能」が欲しいのではなく、「録音によって出来る何か」が
欲しいのです。
ICレコーダーを開発したメーカー自身は、このような親子コミュニ
ケーションというベネフィットを考えられませんでした。理由は色々
あるにしても、顧客の立場に立ってベネフィットを探し出すというの
は結構難しいのです。
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◆ビジネス上の利点:顧客視点でビジネスを再編成できる
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●本当の競合がわかる
マクドナルドが、自社のベネフィットを「早さと安さ」とすると、ロ
ッテリアよりはコンビニが競合になります。「座って早く安く食べら
れる」とすると競合は牛丼チェーンになるかもしれません。競争相手
によって戦略(商品、価格、広告など)が違ってきますよね。
お客様の頭の中には業界の垣根はありません。「座って早く安く食べ
られる」であれば、ハンバーガーであろうと、牛丼であろうと、うど
んであろうとみんな競合なのです。
競争相手を正しく定義しないと、やっていることがお客様から見て的
はずれになってしまいます。
●気づかなかった市場が見つかる
私は、チョコレートを脳を良く働かせるためのカフェインと糖分の補
給のために食べます(勿論甘いモノが好きというのもあります)。こ
れが、チョコレートメーカーにとっては予想しないことであれば、チ
ョコメーカーは、「なぜお客様は私たちの商品・サービスを購入する
のですか?」 という質問を私にすることによって、「脳の栄養補給
市場」という新たな市場を見つけられるかもしれません。
ジャパネットたかたの親子コミュニケーションも同じですね。
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◆あなたのビジネスへの応用:あなたは何を売っているのか?
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●「なぜお客様は私たちの商品・サービスを購入するのですか?」
自分に、同僚に、そしてお客様に質問してみてください。色々な答え
があるでしょう。例えば、レストランを経営していれば、返答は、
「おいしいから」 でしょう。
そこで、もう一度突っ込んで聞いてみましょう。「おいしい店なら他
にもあると思いますが、それでも当店にいらしていただける理由はそ
れだけですか?」
「ここなら、お客様を連れてきても安心なんだよね」
それなら、ベネフィットは「あなたの大事な人を安心しておもてなし
できる」ということですね。その視点で、もう一度接客、料理、広
告、メニューなどを見直すと今まで気づいていなかった強み、弱みが
発見できるかもしれません。
●他と同じことを言ってもダメです
洗剤は、どの商品も「白さ」というベネフィットを売っていますの
で、差別化できず、「嬉しい白です」だけで売ることは難しいです
しかし、競合の誰も言ってない場合は別です。同じベネフィットを競
合商品から得られる場合でも、一番最初にそれを伝えた商品が先行者
利益を得ます。
●どんな商品・サービスにも使えます
ベネフィットが無い商品・サービスなどはありえません。無かったら、
そもそも誰も買う理由が無いですから・・・。
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◆今日のシャチョーさん(応用例)
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●賃貸オフィスビル
あるオフィスビルのオーナー社長が、たまたま一緒にランチをとっ
ていた営業部長に話しかけました。
「なあ、今日のメルマガ読んだ?」
「ええ、ベネフィット、っていうんですか? でもうちビルを貸し
てるんですから関係無いんじゃないですか?」
「でもベネフィットが無いものなんか無いって書いてあったぞ」
「そうですね・・・」
「なあ、うちのテナントさんは、何でうちのビルを借りてくれる
んだ?」
「サトウ商事さんなんかは、駅から近いし、トイレとかの設備も
いいから社員が喜ぶって良くおっしゃっていただきますけど」
「そうか!」
「?」
「うちは、ビルを貸しているんじゃなくて、社員の満足を売って
るんだよ!」
「なるほど、それがベネフィットなんですね。「良い設備」じゃ
なくて、「御社の社員の快適さ」を売ってるってことですね。」
「そうそう、もっと言えば、その快適さから得られる、社員の高
い生産性を売ってるんだよ。」
「じゃあ、「駅から近い」っていうのも、「御社のお得意先や取引
先が御社を訪れるのに雨に濡れな快適さ」ってことですよね!」
「営業部長、さっそくそういう営業トーク集を作って、社員の教育
を徹底しよう!」
「はい! テナントさんにも、あらためて何でうちのビルを選んで
いただいたのか、聞いてみます! 新たな発見もあるかもしれま
せんから!」
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◆最後に
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●今日のレッスンは、とても当たり前のことですが、しかし、非常に
忘れがちなことです。マーケティングのコンセプトの中でも、最重要
のものの一つです。
●通勤の途中、何でもいいから目に付いた商品の広告から、「この商
品のベネフィットは何だろう? この広告はきちんとベネフィットを
伝えている」と考えると、1分間マーケティングケーススタディがい
つでもどこでも出来ますよ。
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▼今日の日記▲
今日は、安眠を求めて枕を買ってきました。今まで、座布団にタオル
をかけて枕代わりにしてたのですが、これでもっと良く眠れると嬉し
いです。
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品等は、例であり、戦略や商品の良し悪しの評価ではありません。
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ら構いませんので、部下・上司・同僚など周囲の方にもお勧めを!
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