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■売れるマーケティングは他業界から学ぼう!(売れたま!)■
〜MBAの中小企業診断士がそっと教えるパワフルレッスン〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━Vol.019 2003/08/21
購読者:996名 (まぐまぐ:851名 メルマ!:123名 Macky!:22名)
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■■■■___今日のヒント:こどもちゃれんじ____■■■■
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 今日のポイント ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お客様の成長・変化を先読みし、それに合った商品・サービスを先回
りして提案しましょう。
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を募集中です! para@Lpara.com までメールください。ご紹介して、
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◆今日のヒント:こどもちゃれんじ
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●小さなお子さんを持っている方ならご存じかもしれません。
進研ゼミで有名なベネッセが「こどもちゃれんじ」という、子供用の
学習プログラムを提供しています。
▼こどもちゃれんじbaby :0−1歳児
▼こどもちゃれんじぷち :1−2歳児
▼こどもちゃれんじぽけっと:2−3歳児
▼こどもちゃれんじほっぷ :3−4歳児
▼こどもちゃれんじすてっぷ:4−5歳児
▼こどもちゃれんじじゃんぷ:5−6歳児
子供の成長に合わせて作ったプログラムが大評判で、口コミで広まっ
ているようです。キャラクターのしまじろうも大人気です。
そのあとには、進研ゼミ小学講座、中学講座、高校講座と続きます。
一度お客様を掴むと、その後10年以上延々とプログラムが続き、ずっ
と売れ続ける、と言うわけです。
詳細がお知りになりたい方はこちらへどうぞ。
http://www.shimajiro.co.jp/
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◆MBA的に言うと?:ライフステージマーケティング
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●お客様のライフステージに合わせたマーケティング
当たり前ですが、時間の経過につれてお客様は変わります。
▼個人顧客:年を取る
▼法人顧客:成長・衰退、市場・競合環境などの変化
お客様のライフステージ(成長、結婚、出産、子供の入学)の変化に
より、ニーズが変わります。それに合わせた商品・サービスの提供を
行うことをライフステージマーケティングと呼びます。
●ターゲット戦略:ターゲットを固定するか、どうか
ターゲット(標的とする顧客)の定め方については、どのテキストに
も書いて有りますね。ただ、その後のこと、顧客の変化にどう対応す
るかについてはあまり話されていません。
私の考えでは、大別して二つ有ります。伊勢丹も、無印良品も、今団
塊の世代20代後半あたりをターゲットにしています。では、10年
後はどうするのでしょうか? 私が調べたところでは、以下のような
戦略の違いがあります。
▼伊勢丹戦略:20代という年齢で固定し、常に20代を狙う
▼無印良品戦略:今の20代(団塊ジュニア)を追い続け、10年
後は30代となる
これには、大きな違いがあります。
▼伊勢丹 :ターゲット固定:常に新しい顧客を取り続ける
▼無印良品:ターゲット追跡:同じ顧客を追跡し続ける
ライフステージマーケティングは、無印良品戦略、つまり同じお客様
を追い続け、その変化に合わせて自社の戦略・品揃えを変えます。た
だ、ちょっと昔の話なので今もそうかは定かではありません。
●どちらの戦略がいいのか?
どちらの戦略を取るべきかは、会社の強みによって異なります。が、
どちらで行くのか、戦略は明確にするべきです。やることが全く違い
ますから。
●こどもちゃれんじの顧客維持戦略
4月から新年度になるわけですが、こどもチャレンジでは、3月にな
ると、来年度以降の付録の紹介を盛んにやります。子供に「あれ欲し
いな〜」と言わせるわけです。また、2,3月号でしまじろうの新し
いお友達が登場し、次年度から活躍します。
このように、更新時期に、次年度に期待感を持たせて購読を継続させ
る仕組みを作ると、末永く購読していただけます。
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◆購買者心理:自分のことをよく知っていてくれると嬉しい
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●自分のことをよく知ってくれる
当然の心理として、「自分のことをわかってくれている」と思える会
社から買いたいですよね。
誰でも、知らない人から買うよりは、自分にあった提案をしてくれる
会社・人から買いたいと思います。
●先回りした提案
自分の欲しいモノを気付かせてくれるような提案を受けた場合は、そ
の提案をしてくれた人から買いたくなります。その結果、価格競争な
どに陥りにくくなります。
ライフステージマーケティングでは、お客様の変化に合わせて的確で
先手を取った提案が出来ます。
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◆ビジネス上の利点:顧客生涯価値の増大
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●同じお客様にリピートしていただく方が営業効率が高い
営業をされたことがある方はご存じと思いますが、新規顧客を取るの
は大変です。見込み顧客を探して、連絡先を入手し、面会のアポを取
るのが一苦労です。既に買っていただいたことがあるお客様には、こ
の手間がかかりません。連絡先もわかっています。
また、新規顧客には、自社・自分の信用もありませんが、リピート顧
客は、ある程度信頼・関係が出来ています。
一般的に、新規顧客の開拓はリピート購買よりも数倍高コストです。
同じお客様を追い続ける方が効率的なのです。
こどもちゃれんじでは、既に購読している媒体そのものを広告に出来
るので、DMを出す必要すらありません。
●顧客データが蓄積
長くつきあえばつきあう程、お客様の様々な情報が蓄積されていきま
す。その情報を使い、さらにお客様にあった提案・情報提供を継続す
関係をさらに深められ、お客様の流出を防げます。
そして、そこで得た情報を、新規顧客の獲得にも使えるのです。団塊
の世代を追跡し続ければ、あなたは彼らを誰よりも知っていますから
誰よりもお客様に適した提案が出来るはずです。
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◆あなたのビジネスへの応用:お客様データを蓄積しよう
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●デパートの外商さん
今年赤ちゃんが産まれたら、3年後、5年後、7年後に七五三を迎え
ることは、もう「起きたこと」なのです。ですので、外商の方は誕生
年月日を記録しておき、3年目に七五三用の着物を提案します。
誕生日、結婚記念日、還暦、喜寿、など、もう起きる日は既に今決ま
っているのです。
ただ、それを3年後まで覚えておくことは通常難しいので、きちんと
記録に残してことが重要です。それが顧客データベースです。
●アマゾン
ご存じネット書店のアマゾンですが、ログインすると、お勧めの本が
出てきます。それも、今まで私が買った膨大な購買データを使ってピ
ックアップしているわけです。
●使い方を考えてからデータを蓄積する
顧客データを持っている会社は多いのですが、私のコンサルティング
経験では十中八九まで使い方を深く考えていません。こういうことが
したいからこのデータを取ろう、という順序で考えてください。
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◆今日のシャチョーさん(応用例)
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●レストランのオーナー
高級レストランのオーナーさんが今日のレッスンを読んだようです。
ホールのチーフ(ウェイターのトップ)に話しかけています。
オ:よし、例のあれ、やるぞ!
チ:売れたま!ですか?
オ:そうそう。で、どうする?
チ:って、オーナー、何かお考えがあったんじゃないんですか?
オ:何にも考えてない。やることだけ決めた。君が考えるの。
チ:・・・。そうですね、レストランウェディングをやっていただい
たお客様に、毎年結婚記念日招待DMを出しましょうか。
オ:おお、いいな。他には?
チ:・・・自分も考えてくださいよ・・・
オ:いいから他には無いのか? 結婚記念日だけだと寂しいぞ。
チ:・・・じゃあ誕生日はどうでしょうか? 誕生月には特別メニュ
ー。月並みですが。
オ:どうやって誕生日がわかるんだ?
チ:それは、お店で集めるしか無いでしょうねえ・・・。「誕生月に
は特別なご案内をさせていただきたいので、住所を誕生日を教え
てください」ってメニューに挟みこんでおくんです! それで毎
年ご案内できますよ。
オ:よし、じゃあ早速頼んだ!
チ:その管理をきっちりやらないといけないですね。誕生日を間違え
ると大変失礼ですから。
オ:そうか、それが顧客情報ってことか。とりあえずパソコンで出来
ることから始めよう。
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◆今日のもう一声
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●あなたはお客様の変化を察知するセンサー・ネットワークを仕組み
として持っていますか? 知らない間にお客様の変化を見逃したりし
ていませんか?
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に嘘は無く、イベントをよくご存じ無い方(私もですが)にもわかり
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▼今日の日記▲
今日のレッスンは、私の専門である、リレーションシップマーケティ
ングの手法の一部です。私は今は、このようなコンサルティングに毎
日勤しんでいます。本当はすごく奥の深い戦略なのですが、ものすご
く単純化してみました。いかがでしょうか??
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Copyright 2003 Yoshinori Sato
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●クレジットカードの請求書が入っている封筒には、色々なチラシな
どが入ってきますね。あれ、実は高度なマーケティングテクです。
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